2011年10月23日

伊勢廻寺(仏像修理ワークショップ見学):近江路・仏女ブロガー旅紀行2


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伊勢廻寺(いせばじ)にて仏像修理ワークショップを見学しました。
普段は見ることができない京都美術院のプロフェッショナルのお話。

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石山駅を出た僕が向かったのはJR貴生川駅。
この辺はホントにのどかな景色が広がる。

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貴生川駅からは滋賀県が用意したツアーバスに乗って、近江路・仏女ブロガー旅紀行(Dコース)へ出発です。

JR貴生川駅北口集合→伊勢廻寺(仏像修理ワークショップ見学)→櫟野寺→
→大池寺→美冨久酒造と甲賀・湖南地域を巡ります。

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滋賀県観光交流局の職員さんのご挨拶。お世話になります。

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山と田園風景と昔ながらの民家の景色がどこまでも連なる甲賀独特の風景。
かの信長軍すらも甲賀を進軍するのに難儀したそうな。
滋賀の人であっても甲賀では道に迷うそうです。目印となる地形が少ないんです。
この場所から奥に見える林は大河ドラマ「江」のロケが行われた場所だそうです。


大きな地図で見る

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最初の目的地、伊勢廻寺は甲賀らしい場所に佇むお寺です。

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普段は厳重に安置されている仏様が特別に公開されているとのこと。
仏女ブロガーのみなさまの後をホイホイとついて行きます。

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本尊十一面観音は不動明王と毘沙門天を脇侍とした天台宗形式の三尊構成。

本尊 十一面観音立像(重要文化財) 南北朝時代
脇侍 不動明王立像(重要文化財) 鎌倉時代
脇侍 毘沙門天立像(重要文化財) 頭部は藤原時代、体部は鎌倉時代 

※毘沙門天立像は現在京都で修復中

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※ご注意

今回は特別な許可のもと、撮影をさせていただいております。
特別公開時であっても、仏像の撮影は禁止されておりますのでご注意ください。

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ご本尊の十一面観音立像は均整が取れて優雅な印象。
錫杖は後の時代になって取り付けられたと推察されているそうです。
この観音像も現状維持の補修が行われているのですが、傍目にはどこを治したのか
分からないくらい馴染ませてあります。

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不動明王立像は鎌倉時代の作。右手に剣を、

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左手に縄を持たれております。この縄は悪人を捕らえる時に使う武具の一種。

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片目を開き、片目を閉じ、片方の牙を出しています。古い時代の作風であることが伺えます。

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小さな仏様もいらっしゃいます。

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いよいよ、ここからが本題の仏像修理ワークショップが始まります。
講師は京都美術院の丸山さん。
数々の重要文化財の修復に携わって来られたベテランです。
このような形で一般向けのワークショップが開催されるのは異例とのことです。

お手に持たれているのは柔らかい毛で作られたハケ。
仏像についたホコリを丁寧にはらうことが仕事を進めるうえで重要な作業です。

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修復はデリケートで慎重な作業の積み重ねです。

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仏像にとっての大敵は虫です。像の表面にポツポツと開いた穴は虫食いです。
羽アリやシロアリといった害虫が仏像の奥深くまで食い荒らします。
時には仏像を貫通するほどの深い穴も。

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虫食い跡の修復の秘密兵器はセロファンです。
くるくるっと巻いて中に補修剤をつめます。

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今回は疑似的に穴を開けた木材を使って、穴詰めの体験をさせていただけることに。
一般人にとって本邦初の試みかもしれません。
先生がまずはお手本。手慣れたスピードで次々と穴を埋まっていきます。


動画で作業風景も撮影しました。

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仏女ブロガーのみなさんもチャレンジです。

ケーキのデコレーション感覚かとおもいき、ある程度力を入れて押さないと
中の補修剤が出てきません。かといって強く握りすぎると出過ぎてしまう。
なかなかどうして、熟練しないと難しい作業だと思います。

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こちらは現在京都で補修中の毘沙門天立像の写真です。
台座部分の邪鬼が痛んでいるので、接着剤で補修作業をしているとこです。
うるしと小麦粉を溶いた接着剤はできるだけ薄く、少量だけ使うそうです。
後の時代に補修する職人のために、本体から剥がしやすいようにしているのだとか。

大きく壊れた箇所を補修する際には、尾州の檜を使うそうです。
檜は保存・加工にすぐれているというのも理由ですが、
後の時代になって研究者が調べたときに、平成の時代にこの部分を
檜で修理したというのが分かるようにしているのだとか。
また補修箇所を赤鉛筆で記した図面も記録として残してあります。

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仏師は100年、200年、300年後のことを考えて仕事をしていました。
本物のプロフェッショナルの仕事のスケール感にただただ脱帽。
貴重なお話を伺わせていただき、ありがとうございました。


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ここでちょいとお知らせ。

滋賀県の企画する伊勢廻寺と名宝巡りのツアーがこの秋、開催されます。
特別拝観の機会あり。ツアーは名古屋発です。


伊勢廻寺(いせばじ) 
滋賀県観光情報 公式HP


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posted by ニシヒロシ at 16:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 近江路・仏女ブロガー旅紀行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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